多くの食品工場では各工程に湿度計センサーなどを導入して衛生環境の管理を行っています。食中毒の主な原因である細菌やウイルスの繁殖を防ぐためには、全ての工程に湿度計センサーなどを導入して衛生環境を管理するのが有効な方法です。細菌は気温や湿度が高くなる6月から8月頃にかけて繁殖しやすくなります。条件が揃うと食品中でも増えるので注意しなければなりません。

ウイルスは気温や湿度が低い環境下でも長く生存するため、11月から3月頃にかけて流行します。細菌のように食品中で増えることはありませんが、食品の安全を守るには湿度計センサーなどを導入して衛生環境を管理することが大切です。食中毒を引き起こす細菌には黄色ブドウ球菌のように熱に強い毒素を作り出すものも存在します。またウイルスは調理スタッフの手などを介して食品に混入するので注意しなければなりません。

細菌やウイルスの繁殖は湿度計センサーなどを導入して衛生環境を管理すれば防ぐことができます。危険な毒素やウイルスが混入するのを防ぐには別の対策が必要になります。日本では2021年6月から食品を扱う全ての企業に対してHACCPの導入と運用が義務付けられました。HACCPはハサップと呼ばれる衛生管理手法で、微生物や化学物質など様々な危害要因の分析に基づいて具体的な管理方法を定めます。

原材料の仕入れから出荷までの全工程を細分化して総合的なリスク管理を行うのが特徴です。HACCPによる衛生管理を行えば細菌やウイルスの繁殖だけでなく、危険物の混入も防いで食品の安全を守ることができます。